レジデンツ(ヴュルツブルク)


2003年5月21日(水)・前半

1・ヴュルツブルク市内の駐車場

Schlosshotel Steinburgでの朝食時間は7時から10時半。私達は8時に 下のダイニングルームに下りていった。昨日のツアーの人たちと思われる日本人も2組いた。1組は20代前半と思われる女性2人、朝早いのにきれいにお化粧をしていたので「日本人は違うな〜」と思う。朝食はバフェ式で今回の旅行中泊まったホテルの中ではここが1番豪華だった。例えば、ゆで卵の他、スクランブルエッグがあったのはここだけ。種類も豊富だった。

紅茶にテーブルの上にあったクリームを入れて口にしたところ、「えっ、何これ?」とびっくりした。そのクリームがすごく濃いのである。 私は家では紅茶には脂肪分2%の牛乳を使っているが、レストラン等ではコーヒー用のクリームが出てくるのでそれを入れている。が、カナダやアメリカのコーヒークリームはハーフ&ハーフといって牛乳と生クリームが 半々(らしい)なので、紅茶に入れても濃すぎると いうこともない。ドイツではコーヒー用のクリームはどうやら生クリームを使っているらしい?こんなの毎日飲んでいたら絶対太るぞ。

さて、今日の主な予定はレジデンツとマリエンべルク要塞の見学だ。車をどこかに停めないといけないのだが、路上駐車の場合、チケットの販売機で見る分には最高でも1時間くらいしか停められないようだ。それでは困 るし、適当に走っていたら立体駐車場があった。よし、ここに停めるぞ。

場所は Ludwgstraβe と Rudigerstr.の角、○○シアター(名前は未確認 )の真裏に当たり、レジデンツまで歩いて2.3分と便利な場所にある上、周辺の道路はごちゃごちゃしていないので入りやすい。ツーリスト・インフォメーションでもらえる地図にもPマークが出ている。

駐車場のシステムだが、まず入り口でチケットを受け取り 開いているスペースに車を停める。駐車場に戻って来た時に清算機にチケットを入れ、表示された額を入れるとチケットが戻ってくる。出庫の際にそのチケットをゲートにある機械に差し込めばバーが上がる・・・というやり方だった。駐車料金は1時間1ユーロ。 レジデンツ正面の屋外駐車場、1時間1.5ユーロよりは安い。

2・ツーリスト・インフォメーション、マリエンカペレなど

まず、マルクト広場にあるツーリスト・インフォメーションに行ってみる。 実は途中で中央駅に寄って来たのだが、そこにあるはず(地球の歩き方「ロマンティック街道とミュンヘン」2000〜2001による)のインフォメーションは ”i” のマークがあるものの、閉鎖されているのか?壁に地図が貼ってあるだけだった。私達は出発前に地図などを郵送してもらっていたので、ここでは英語版ロマンティック街道のガイドブックを購入した。なにしろ 、夫はついて来ているだけ・・・という感じで、ドイツの何処に行くのか?そこには何があるのか?全然知らないのである。

ツーリスト・インフォメーションの隣にあるマリエンカペレ(写真右)に入る。これから先、毎日のように寄ることになる幾つもの教会に比べると豪華ではないが、柱がピンクのしましま模様でかわいい雰囲気。
いつも思うが教会の中はとてもひんやりとしている。礼拝の場所でこういう表現を使うのは適切ではないが、暑い日は涼むのにはもってこいだ。ただ、今日は曇り空でうすら寒いため、そういうわけにはいかない。

次にアルテ・マイン橋まで歩いた。橋の両側に聖人の石像が立っているのだが、名前を見てもそれがどういう人物なのか全然分からない。ここから背後にそびえるマリエンベルクまでは坂道を登って10分らしいので、このまま行ってみようかとも思ったが、 そうすると駐車場から随分と離れてしまう。雨が降りそうな気配があったのでやめておいた。

この後、市庁舎、ノイミュンスター教会を見学したが、とうとう雨が降り出した。Kaufhof(デパート)で傘を買う。 私はカーデガンしか羽織っていなかったので、風よけになるようなジャケットも買った。ここで12時前だったのでランチにしてもよかったが、あまりお腹も空いていないので買い物の後はレジデンツへ。

3・レジデンツ見学

入場料は自由見学、ガイドツアーどちらでも大人4ユーロ。「皇帝の間から右側部分はガイドツアーでしか見学できない」と「地球の歩き方」にあったので、ガイドツアーにしたい旨をチケット購入の際に告げたが、「ツアーはドイツ語だけで、そこから始まるから」と言われただけで予約のシステムとかはないようだった。そこから( 玄関ホール )始まると言われたガイドツアーも時間が決まっているようではなかったし、参加者の人数を数えているわけでもなく、私達は階段の間で説明をしていたガイドツアーに紛れ込んだ。

その階段の間であるが、何とまぁ、2階にある天井画が修復中だった。天井には足場が組まれ、階段を上って正面のヨーロッパの部分は板で覆われて全く見えない(実物大のコピー は掲げてあった)。それでもガイドの説明はここだけでも10分くらいかかる。ドイツ語なので全然分からないが、「歩き方」に天井画の説明が簡単に書いてあったので、それを読んで「なるほど〜」と思った。

ツアーは白の間(ほんとに真っ白)、皇帝の間と進む。皇帝の間には6月にここで行われるモーツァルト音楽祭のためか?ステージが作られていて、椅子 が沢山並べられていた。これじゃこの部屋の豪華なイメージが壊れる。 ここでもガイドの説明は10分くらいに及んだ。それだけいろいろとあるのだろう・・・。言葉が分からなくて残念。

いよいよガイドツアーでしか入れない部屋の見学になる。部屋は全部で5室あった。ハードウッドの床は5部屋とも同じ。鏡の部屋を除いて、どの部屋も壁には壁画やゴブラン織りの絨毯が掛かっていて、家具はチェストや椅子が数点並べられている。3番目の部屋ではガイドが立ち入り禁止のロープをまたいで、壁際にある4段引き出しのチェストのところまで行った。上の引き出し2段分は観音開きの扉になっており、それを開くとそこは座れるようになっていて 緑色の丸い蓋が見えた。そして、ガイドがその蓋を取ると、「おぉ〜、トイレット!」 と皆が思わず声に出した。豪華なトイレだが、この広い部屋の中で使ったのだろうか?現代人には絶対使えない。

4番目の部屋は全体が鏡張りであった。広さは他の部屋と比べると小さいが、金、銀、鏡、ガラス張りでまばゆいばかりの豪華さである。置いてある陶器の人形や鏡に組み込まれた絵は中国っぽい。でも、キンキラキンすぎて心休まる部屋ではない。

この後、5番目の部屋(長細くて部屋というより廊下ってかんじ)を抜け、窓が庭園に面していない裏側の部屋(壁はコンクリートで家具が展示してあるだけ)を2つ見たところでツアーは終了する。ツアーが終わったところはギフトショップで、英語のビデオが上映されていた。1杯1ユーロのコーヒーの自動販売機もあった。

皇帝の間に戻り、自由見学できる正面左側の部屋を見ることにする。こちら側にはこまごまとした部屋が幾つもあった。 私が覚えているのは2部屋だけ。1つはナポレオンが泊まったという寝室。そんなに豪華な部屋ではないが、メモによると 1812年5月13.14日にマリー・ルイーズと共に、この部屋を使ったんだそうだ。「ナポレオンが寝たベッド」・・・そういうものが目の前にあるのは、やはりすごいと思う。また、彼は1806年にもこの部屋に泊まったらしい。

もうひとつ印象に残っているのは緑の部屋。 ここにはこの部屋を片時も離れない監視人がいた( 他の部屋にも監視人はいたが、1部屋に1人ではなく、見学者が来ると見張りに来るといった感じ)。ここは小部屋ではあるが、壁は深い緑色をしていて重厚なイメージが漂っている。 シャンデリアも小ぶりながら色ガラスが使ってあって、他の部屋のそれと比べると確かに違う。そして、何といっても傑作は床である。箱根の寄木細工みたいな細かい模様のハードウッド ・フロアが素晴らしい。ただし、レジデンツの修復工事(空襲のため)の過程を紹介した展示コーナーによると、この床は作り直したものらしいが・・・。

全体的な感想として、修復工事で興ざめ!の階段の間を除けばレジデンツは本当に素晴らしかった。 もし、ヴュルツブルクでひとつだけしか見学できないとしたら、ここを外すわけにはいかないだろう。ただ、上の方でも書いたが、ガイドツアーのシステムは適当だし、入場券さえも誰かがチェックするわけでもなく、ただで入ろうと思えば簡単に入れちゃうんじゃないか・・・?と疑問である。尚、レジデンツ内は撮影禁止。


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