ボーイング工場見学

改めて書く必要もないとは思うが、ボーイングとは飛行機を作っているあのBoeing社の事である。ボーイング社はシアトル近郊に幾つか点在しているが、飛行機の組み立ての様子を一般人が見学できるのはEverett(エバレット)にある工場 だ。エバレットはシアトルの北およそ30分の位置にあるので、工場見学はシアトルから行く人が大半であると思うが、ここバンクーバーからでも車で2時間半〜3時間程で行くことが出来る。 飛行機に興味があるかないかにもよると思うが、私個人的にはかなりお薦め と言える。

まず行き方だが、チューリップ・フェスティバル と同じく I-5を利用する。I-5Exit189で下り、State Hwy526 Westの表示に従う(北方面から来る場合、189の出口でいちばん右車線にいれば自然と526West に入る)。1、2分走ると左右にボーイング社の建物が見えてくるが、Tour Centerと書かれている標識に従って進 めば工場の敷地内に自然と入って行くようになっている。

ツアーセンターは駐車場の一角にある。中には簡単や展示物や観光案内のパンフレットがありATM 機もあった。

ドアのところには注意書きが貼ってあり、見学にはカメラやビデオ、ハンドバッグなどの手荷物は一切持ち込めないと書かれてある。 それなのに手荷物預かりやロッカーはないので
()、バッグ等は車のトランクに入れるか、市バスなどで行く場合は初めから手ぶらで行かなければならない。実際、参加者は 全員手ぶらであった。
()手荷物はツアーの間だけならチケットカウンターで預かってくれるそうです

お手洗いは外にある。プレハブで外見はボロだが、中はけっこうきれいだ。ちなみに、ツアーの間(1時間10分くらい)はトイレには行けない。ギフトショップも屋外の別のプレハブにあり、お土産などを売っている。

ツアーの内容は、まず最初にツアーセンター内の映写室で映画2本を見る。最初の映画は5分でボーイング社の紹介のような内容。2本目は飛行機の組み立ての様子を早送りで説明するもので上映時間は7分。これはけっこう興味深かった。

見学はツアーガイドが説明をしてくれるが、この日のツアーガイドはTonyという人だった。ベトナム戦争の頃は米空軍のパイロット だった んだそうで、その後ボーイング社に入社、飛行機のインテリアのデザインなどをしていたんだそうだ。 人を外見で判断してはいけないが、この人、小柄でお腹の出たおじさん、会話術に非常に優れた人でツアーガイドやエンターテイナーにはぴったりだが、戦闘機のパイロットだったとは想像しにくい。それに、何でまた空軍パイロットだった人がガイドなんてしているんだろう?

さて、映画を見た後は外に待機していたバスに乗り、フェンスの向こう側にある工場見学に行く。 バスに乗る時、ツアーのチケットを回収された。「え〜、記念にもらえないの?」と思っていたら、欲しい人はツアー終了後にお土産用のチケットをもらえるんだそうだ。

これが飛行機の組み立てをしている ”Assembly Center”(アセンブリー・センター)の外見。見学にはカメラを持ち込めないので、この写真はツアー終了後にツアーセンター側からフェンス越しに望遠で撮った 。引き戸式の大きな扉が6つあるが、扉1つの幅はアメリカンフットボールのコートと同じなんだそうだ。

手前から1番目と2番目の扉の間にバスが停まっているのがお分かりだろうか?ここでバスを降り、地下の入り口から建物内に入る。と、そこはコンクリートのトンネルみたいに天井の丸い長〜い通路になっている。この通路の幅はボーイング747の幅と同じなんだそうだ。 しばらく歩いてから、大きなエレベーターで3階に昇る。

エレベーターを降りた所に飛行機の輪切りの展示があった。1973年から1988年までJALで使われていた747機で、1988年に金属疲労テストのためボーイング社がJALから買い戻したものだ そうだ。席1列分だけの薄い輪切りではあるが、飛行機の構造はよく分かる。 上、中、下と3層に分かれていて、1番下が荷物室、真ん中の大きな部分にはエコノミーの席が3-4-3と並び、その上にビジネスクラスの空間があるわけだ。普段は私達の目には触れない配線のコードなども断面から見ることが出来る。

私にとってすごく意外だったのは、機体の骨組みを触ってコンコンと叩いてみると、それがすごく軽い感触だったことだ。ハンマーで叩いたら曲がってしまいそうな感じがするのもそのはず、骨組みはアルミニウム(の一種)で できているのだ。夫には「空を飛ぶんだから軽い金属にするのは当然じゃない」と知らなかったの?って感じで言われてしまったが、実は私は知らなかったのだ。飛行機は鉄の塊だと思っていた・・・。

そして、またも意外だったのが、ボーイング社ではアセンブリーの言葉文字通り、組み立てだけをしているのであって、金属の溶接作業などは一切していないという 点だった。つまり、飛行機の材料やパーツをいろいろな会社から買い求め部分ごとに組み立てた後、組み込み式で繋ぎ合わせ、さらにネジのようなもので固定するという作業をしているわけだ。材料とは機体の骨格、パネル、エンジンなどである。 ちなみに、エンジンはGE(General Electric)、Rolls-Royce、Pratt & Whitneyという3つの会社から購入しているんだそうで、1つが10ミリオン・ドルする。747の場合、エンジンは左右に各2つ、計4個だから40ミリオン・ドル。機体価格は200ミリオン・ドルだそうだから、コスト的にエンジンの占める割合はやはり大きいと思う。

この日、見学コースでは2機の飛行機が組み立て中だった。1機はKLM のもので、頭の部分、お腹の部分、後ろの部分とバラバラに組み立て中だった。もう1機はどこのエアラインか忘れたが、形としては全部出来上がっていてコックピットのところで何やら配線関係の作業をしていた。ジャンボ機1機を組み立てるのに10ヶ月かかるそうだが(3シフト制で常時6000人が工場内で働いている )、組み立て作業の1番最後にするのが、内装とエンジンの取り付けだそうだ。

アセンブリー・センターの見学後、バスでペイント・センターに行く。ペイント・センターとは、組み立て終わった飛行機を各エアラインのデザインにペイントする場所である。でも、こちらは建物内には入れない。見学はペイントを終えて駐機場に並んでいる飛行機をバスの中から見るだけ・・・。

747は2機あったが、1機は真っ白である。塗装し終わって出来上がりのはずなのに何で?と 不思議に思っていたら、なんとプライベート・オーナーからの注文なんだそうだ。個人でボーイング747を所有する・・・、いったいどういう人なのだろう?アラブの石油王か誰かかな? 200ミリオン・ドル・・ ・。$200,000,000.00・・・。むむむむむ・・・。予談だが、747の発注が1番多いのはJALだそうだ。2番がシンガポール・エアライン。

空港のように管制塔が見えるが、組み立て終わった飛行機はテスト飛行しなければならないし、また、機体の受け取りは各航空会社からパイロットがやって来てピックアップして行くのだそうだ。だから滑走路もあるし、パッとみたら普通の空港のように見えるかもしれない。

767はいくつも駐機していた。ANA が2機あって何となく懐かしく思う。バンクーバーでは目にすることのないハワイのエアラインやイラン・エアーとかもあって、デザインを見比べるのも面白い。

以上は2003年3月4日、午後1時のツアーの簡単なレポートであるが、料金や行き方、注意事項などがボーイング社のウェブサイトで確認できるのでご参考に・・・。


2003年03月08日 作成

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