ヘレンキームゼー城(1)


2003年5月27日(火)・前半
 

1・ヘレンインゼル島まで

ヘレンキームゼー城を見学するため、10時のフェリーでヘレンインゼル島に向う。 ヘレンインゼル島までは大人5.70ユーロ。船内は1階と2階に分かれていいるが、室内の席はほぼ満員だった。 外の席は遠足らしい中学か高校の生徒達が陣取っている。1階にはスナック等を売っている売店 もあった。
10〜15分程でヘレンインゼル島に到着。殆どの人がここで降りるが、この船はここが終点ではない。あまりゆっくりしていると船は出発してしまう。


ここから城までは馬車が出ている。 男の人が大きな声で下船客を馬車の方に誘導しているが、殆どの人は歩いていた。けっこうお年寄りも多いが、皆のんびりと歩いている。あまりのんびりすぎて、私達は前を行く人を追い越し追い越しで歩いた。
いつも友達に言われるのが、「何でそんなに早く歩いてるの?」だが、私は「日本人は早く歩くんだよ」と言っておく。急ぐのは日本人の習性か?早歩きで城まで10分程。

2・ヘレンキームゼー城

ヘレンキームゼー城は ルートヴィヒ2世がヴェルサイユ宮殿を模して建てた城だそうだが、確かに噴水の向こうに広がる運河など、その配置がよく似ている。 が、ヴェルサイユと比べて何となく雑であるような気がした。

城の外観はと言えば、ヴェルサイユの写真集でも確認したが、細かい部分まで殆ど全てコピーである。

城に1歩足を踏み入れたところはこんな感じだ(写真右)。 奥に見えているのはルートヴィヒ2世博物館の入り口、人が並んでいるのはチケット売り場(大人6.50ユーロ)。 ギフトショップとカフェが手前左手にあり、トイレは地下だ。 ここのトイレは有料で、階段を降りる途中にある張り紙にも 30セント必要な旨がデカデカと書かれている。やはり洗面所は冷たい水しか出ない。

どうでもいい事だが、ここのハンドドライヤーはアメリカ製だった。このイリノイ州の会社のハンドドライヤーは、アメリカ、カナダでは非常によく見かけるが、ドイツに来てから目にするのはこれが2度目。ドイツ製?のものと比べて強力、乾きが早い。こういった類の物は、便利な国アメリカのほうが進んでいるのか?と思ったりした。

さて、城の見学はまたしてもガイドツアーのみだ。ドイツ語の他、英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、その他のツアーがある。英語ツアーは11:45、12:45、14:00、15:00、16:00となっている。1日にたったの5回、それも途中に昼休みがあるらしい。私達は11:45のツアーで見学する事にした。が、その回の予約をするわけでもなく、時間になったら英語ツアーの入り口に集合するというものだった。こんなんで、もし参加者が多すぎたりしたらどうするのだろう?ツアーの定員とかはないのだろうか?

3・ルートヴィヒ2世博物館

11:45まではまだ1時間以上もある。私達は先にルートヴィヒ2世博物館を見学した。博物館の入場料は城と一緒なので、入り口でチケットを見せるだけである。展示物の主な物はミュンヘンのレジデンツから持ってきた金ピカの家具類、陶器類、貴金属などで、そういうものに興味のある私としてはかなり楽しめた。リンダーホーフ城の庭にあるのと同じ装飾壷や王の寝室 (精巧なレプリカだろう)まである。また、ルートヴィヒ2世の葬儀の際の写真とデスマスクもあったが、本などでよく紹介されている若い頃のハンサムな外見とは違い、ずいぶんと太っていたので何となくがっかり・・・。

4・ヘレンキームゼー城ガイドツアー

英語ツアーの参加者は20人くらいだったと思う。回数が少ない割には参加者が少ない。ガイドは感じの良い20代の女性で制服(ホテルマンのような青いジャケット)を着ていた。今まで見学した城の中で、ガイドが揃いの制服を着ているのはここだけである。最初にガイドが「ツアーガイドの○○です」と名乗ったのもここだけだった。相手(特に客)に対し自分の名前を告げるのは、北米ではごく当たり前の事なのであるが、ドイツではそうでもないらしい。 制服といい、自己紹介といい、この城ではガイドの教育がマニュアル化されているのかもしれない。

見学は南側、階段の間から始まる。ここは豪華ではあるが使用している人工大理石の色が暗いため、派手というよりは荘厳な感じがする。 人工大理石のことはヴィース教会のページでも触れたが、人工の色付き大理石を作るのは難しい技術とかなりの費用がかかるため、天然大理石より高価なんだそうだ。写真集には階段に赤い絨毯が敷かれているが、これは写真用か?この日は絨毯は無かった。ガイドによると、「ルートヴィヒが城に来る日にはここに赤い絨毯が敷かれ、両側には花が置かれてとてもロマンティックだった」  と言うから、カーペットは普段は無いのかもしれない。

階段を上り2階に行く。幾つかの部屋を見学した後、王の寝室に入った。 この寝室は儀式用で実際には使われなかったそうだが、黄金に輝くその部屋は 「これってヴェルサイユの真似だよね・・・」と言うほどよく似ている。部屋のある場所じたい、ベルサイユ宮殿と同じ位置にこの寝室はある。それにしても、使う予定のない寝室にいったい幾らのお金をかけたのだろう。

王の寝室の裏側は鏡の間になる。ここもまさにヴェルサイユ宮殿そのもの。ただ、ヴェルサイユの鏡の間は見学者でごった返しているのに比べて、ここはガイドツアー参加者のみなので広々としていて良い。  通路には17の窓と対になった17の鏡がある。 窓を開けると鏡に庭園の景色が写り、ここを歩く人が2つの庭の真ん中を歩いていると感じるように設計されているんだそうだ。

この後また王の寝室がある。 こちらは先程の儀式用とは違い、実際にルートヴィヒ2世が使った寝室だ。 が、王はたったの10日しかこの城に滞在する事ができなかったんだそうで、10回だけ使われたベッド・・・と言える。 こちらも金きらきん豪華絢爛ではあるが、濃い青色が部屋の随所に使われているため、儀式用寝室と比べて 落ち着いた感じはする。 また、多少の生活感も感じられる。 例えば、壁際にあるテーブルの上には洗面器と壷が置いてあり、隠し扉の裏はトイレだそうだ。こういう裏の部分こそ見せて欲しいと思うが、残念ながらトイレは公開されていない。ヴェルサイユ宮殿のガイドツアーではベッド横の隠し扉を実際に通り抜け、裏の通路や狭い階段も通ることが できるし、屋根裏の部屋の数々も見学させてもらえるが、こちらもそのようにならないものかと切に思う。 べッド反対側の隠し扉の向こうは階段だそうだ。

隣の執務室はルイ15世がらみである。 ルートヴィヒ2世が心酔していたのはルイ14世だそうだが、ここは何故ルイ15世なのだろう? 壁にはルイ15世の肖像が掛けられ、日付が1987年で止まってしまった置き時計がある。この時計には太陽と月の模様があり、これが午前、午後を区別していたらしい。

次の部屋はダイニングルームだ。ここにはリンダーホーフ城と同じく「魔法の食卓」がある。テーブルは8人掛けくらいの大きさで床ごと上下に移動するのだが、このテーブルの仕掛けは下の階で実際に見る事が出来る。

2人がかりで取っ手のついた車輪のようなもの を回すと、床がテーブルごと下りてくる。 それじゃ上の階の床がなくなってしまうじゃないのよ!と思うが、ぶら下がっている鎖のようなものを引っ張り、両サイドに隠されている床の断片 (左の写真、上の方に見えている茶色の部分)を中央に移動して床を元通りにする事が出来るんだそうだ。なるほど〜と感心。ちなみに、この城には台所がない。未完成なのだ。ルートヴィヒ2世が滞在した際は、食事はすぐ近くにある古い城から運 ばれてきたんだそうだ。

順番が前後するが、ダイニングルームの後は豪華な丸い小部屋を見学、そして、北側に階段の間に出る。北側の階段の間は南の階段の間と対称的な位置にあるが、こちらは未完成のため壁のレンガはむき出しになっている。レンガは全てハンドメイドだそうだ。 この後、上の写真の場所に出てくる。

これでガイドツアーは終了。40分間の充実した見学だった。これでルートヴィヒ2世が建てた3つの城、ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフ城、ヘレンキームゼー城と全て見学したわけだが、ガイドツアーの内容だけをみると、ヘレンキームゼー城がいちばん興味深かった。ガイドの説明はここがいちばん丁寧だったし、参加者から出た質問にガイドが答える姿勢など、ガイドと見学者の距離が離れていなかった点が良かったと思う。ノイシュヴァンシュタイン城とリンダーホーフ城では、私が参加したツアーに限ればガイドにチップを渡した人は皆無だったが、ここでは何人かがチップをあげていたのも、やはりガイドの説明の内容や見学者との接し方に差があったためではないかと感じる。

なお、ヘレンキームゼー城ではビデオカメラの撮影は許可されているが、カメラの使用は禁止されている。ビデオとカメラ、どこが違うんだろう? ビデオカメラでも静止画は撮れるはずだが・・・。 私はビデオカメラを持っていないので、室内の写真が撮れなくて残念だった。 魔法の食卓の部分だけは撮影してもいいらしい?確認はしていないのだが、ここだけは他の人も撮影していた。

ツアーの後はカフェで飲み物だけを買い、朝食の際に作ってきたサンドイッチでお昼にする。 ホテルでサンドイッチを作るのは2日前に初めてやってみたのだが 、これがけっこう便利で これから先何回もサンドイッチを作ることになる。別に昼食代をケチろうと思っているわけではないが、ヘレンキームゼー城のカフェは値段が高いので(紅茶カップ1杯とジュースで5.30ユーロ)、まぁ、節約になって良いのではないかという事にしておく。


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