実は、普通の観光情報はやるつもりが無かったのですが( ガイドブックを読めば分るから )、旅行者が興味がありそうな事で、ガイドブックには載っていなさそうな
トピック なら面白いかなぁ・・・?と思い、新しいページを作ることにしました。内容は、どっちかっていうと個人旅行者向けですね。
■映画を観る ■買い物をする(1)値切る ■買い物をする(2)お土産物屋とガイドの関係
その1 映画を観る
旅行者の多くはダウンタウンにあるホテルに滞在すると思うが、その場合、日本より一足お先に最新の映画を観るとしたら、いちばん簡単なのは、ロブソン・ストリート(
以下ストリートはSt.とする )とグランビルSt.の交差点の近くにある 「CAPITOL
6」や「GRANVILLE CINEMAS」 に行くことだろう。ダウンタウンのど真ん中にあるので便利だ。が、私のお薦めは「Tinseltown」と「SILVERCITY METROPOLIS」である。
この2つに共通しているのは、どちらも比較的新しい建物なので きれいである事、そして、どちらもスタジアム・シートで座席が階段上に1列づつあるので、前の席に大きな体の男性等が座ってもスクリーンが見えなくなるという事がない、という点だ。
「Tinseltown」であるが、Abbott (アボット)St.とW.Pender (ウエスト・ペンダー)St.の角にある。ダウンタウンの中心からだと、徒歩で15〜20分
もあれば行けるはず。 歩くのが嫌な人は、バスやスカイトレイン(スタジアム下車)を利用すればいい。ただし、このあたりから東、チャイナタウン方面はあまり治安がよくないので、夜は不必要に出歩かないように。
映画館からダウンタウン方面へ1、2ブロック歩くと、「T&T」 という中国系のスーパーがあるので、興味のある方は覗いてみると面白いかもしれない。 中華料理の材料他、日本の食品も扱っているスーパーで他にも幾つか店舗がある。「Tinseltown」について、詳しくはこちらをご覧ください。
さて、「SILVERCITY METROPOLIS」 の方はスカイトレインに乗って行かなければならないが、数分おきに走っているので便利である。ダウンタウンから20分位の 「Metrotown」 で下車。シルバーシティーは、メトロタウン・ショッピング・センターの中(Station
Squareというのも隣接していて映画館があるが、そことは別)にある。 なお、メトロタウンには、大規模なスーパー
「Save On
foods」 と「Superstore」 の2つも揃っているので、スーパーを見に行くだけでもけっこう楽しいと思う。「SILVERCITY METROPOLIS」のHPはこちらからどうぞ。
映画の料金について。 劇場によって、また時間、曜日によっても違う。金、土曜の夜が一番高く、昼間(多分、4時台に始まるものまで )はマチネ料金で少し安いが、火曜日は半額料金になる(一番高くても13ドルくらい)。
チケットは席の数しか売らないので立ち見というものは無いが、日本のように指定席というものも無い。 混んでいる映画に時間ギリギリに行ったりするとチケットが売り切れだったり、「スクリーンの真ん前の席しか空いていないがそれでもいいか?」
とか聞かれる。支払いはキャッシュかデビット・カードが主で、シルバーシティーでは以前は使えたクレジット・カードが使えなくなった。
また、映画館でスナックといえば、溶かしバターたっぷりのポップコーンだが、これはなかなかおいしいので、体験してみるといいと思う。
それでは皆さん、カナダ(アメリカも大体同じ)で映画をお楽しみください。
2001年11月1日 作成
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その2 買い物をする
(1)値切る
バンクーバー( または北米の何処かの都市)では、買い物の際に値切る習慣はあるのだろうか?答えは、NOである。東南アジアや南米等では値切るのが当たり前だそうだが、ここカナダでは そのような習慣は一般的には無い。が、例外もあるものである。それはどんな場合か?
私の免税店や観光客相手のお土産屋で働いていた経験からお話しよう。
まず思い付くのは、同じ商品を沢山買った場合である。特に現地の人は
「まとめて買えば安くしてもらえる」という感覚があるようだ。
1例として、あるアメリカ人の男性がプレゼント用に1つ20ドルくらいの翡翠(ヒスイ)の小さな熊の置物を10個程買い求めた(これは非常に日本人的なおみやげの買い方と言える。北米では職場の人やご近所などにお土産を買う習慣は無いからだ)。 そして丁寧な言い方ではあったが、ディスカウントしてくれるかどうか聞いた。そして10%位安くなったような記憶がある。
また、1つ1ドルのカナダの国旗の小さなピンを10個 買った女性がいた。その人もディスカウントを要求した。「えっ、たった1ドルのピン10個で・・・?」と思ったが、店長がやって来て
「10個分の金額を払ってもらって1個おまけ」という事になった。
まぁ、「まとめて買えば安くしてもらえる」の習慣は、ある程度の金額(時と場合によるが、最低でも100〜200ドルくらい?)の買い物をしてくれる場合が普通だと思う。
もう1つは、お客が非常にしつこく要求する場合である。あまりにしつこくて逆効果になる可能性もあるが、
お店側が根負けするとでも言ったらいいか。
売り残りの品ではあったが、お店に1点物の毛皮の襟巻きがあった。40歳くらいの中国人女性がやって来てそれを「40%まけろ!」と言い出した。かなり大きな要求である。その女性は静かな口調ではあったが、顔色ひとつ変えずにこう言った。「自分は時給8ドルしかもらっていないので、この値段は高すぎて払えない。だから40%引きにしろ」と・・・。すごい主張だ!
もちろん、店側は断ったが彼女は動じない。いろいろあって、30%引きという事で襟巻きは彼女の手に渡った。
それでは、どういうお店だったら値切ることが出来るのか?デパートやモール内のお店、ドラッグ・ストア等はダメだと思って頂きたい( 日本のデパートと同じ感覚だ)。デパートやドラッグ・ストアではセールもよく行われているが、セール前日の閉店前やセール終了後などもセール価格で売ってくれることもある。
ねらい目はやはり、観光客を相手に商売をしているような店である。免税店は大型店舗だし敷居が高いような感覚もあるが、 航空会社のクルーや旅行代理店の名刺を出す人達には10%位引きをするなど
ディスカウント慣れしているので、一般客も頑張れば割引してもらえる事がある。
値切る時のコツは? そういうものがあるとしたら・・・
(1)出来るだけ感じ良く丁寧にお願いする。
感じのいい人は誰にも好かれるというものだ。お店の人の心も柔らかくなるかもしれない。
(2)理由をつける。
ちょっと汚れているとか、糸がほつれかけているとか、現金払いにする等(クレジット・カードは何処の店でも使えるが、店はカード会社に対して、お客が使った総額の数パーセントの手数料を払う。手数料はビザ、マスターカードが1番安く、アメリカン・エキスプレスやダイナースは高めに設定されている)。
(3)(1)とは逆に粘りに粘り、強い態度に出る。
上の方で書いた中国人女性のケースのように上手く行くかも・・・? ただし、かなりみっともない。
参考になりましたでしょうか???
2001年11月7日 作成
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その2 買い物をする
(2)お土産物屋とガイドの関係
バンクーバーに限らず、添乗員同行、または「現地係員がご案内します」等のツアーに参加すると、土産物屋に連れて行かれ、「
ここで30分買い物の時間があります」
とか言われるのはよくあることだ。 これは特に料金そのものが安いツアーの場合、旅行会社(
現地のランドオペレーター)も儲けが少ない為、土産物屋から入るコミッションで利益を上げようとするからだ。 今日はその辺の事情をお話をしようと思う。
ランドオペレーターの多くは、ある特定の土産物屋と契約を交わしている。それは免税店であったり、バンクーバーの場合、スモークサーモン屋であったりする。
契約店にツアー客を送り込んでお客が買い物をすると、その総額の何パーセント(15%位が相場なのではないか?)が現地のガイドに支払われることが多いようだ。 そこでガイドはツアー客が沢山買ってくれるように頑張る。「これはいいですよ〜」とか「日本で買うより半額位だ」とか言ってくれるので、店員は何もしなくてもいいくらいだ。
例えば、カナダではアンモナイトという宝石(の一種)が有名だが、ある女性ガイドが日本人客をお店に連れてきた時、ショウケースの中のアンモナイトを覗いて「この中でいちばん高いのはどれですか?」
と私に聞いてきた。そしてそのいちばん値段が高い商品をお客に薦めていた。
自分の会社が契約している店で買い物をしてもらう為、よその店には行かないように釘をさすガイド( 添乗員 )も結構いる。ツアーで利用しているホテルのロビーに土産物屋があるとする。当然、ツアー客はお店を覗いてみようとするが、ガイドがそれとなくロビーに立ってそれを阻止する。営業妨害じゃないか!と店側は憤慨するが、入り口の真横に立って通せんぼしているわけではないので文句も言えない。そうまでしてコミッションが欲しいのか?
が、それをいぶかしく思う人もいたりして、「ガイドさんにここの店では買わないようにと注意されたが、何か理由があるのか?」と店に入って来て質問した人もいた。
ところが、契約している店には売っていない物をツアー客が欲しがっている・・・ということもある。そういう場合、コウモリのようになるガイドがいる。普段は寄りつかない店にお客を連れて来て、そこでお客の欲しい品物だけを買ってもらい
、「本当はお宅に連れて来ちゃダメなんですけど・・・、お連れしましたから会社には内緒でコミッションを頂きたい」(注)ようなことを言う。「わたくし、コレなんですけど・・・」と言ってこっそり名刺を出すガイドもいた。そしてお客が契約店で売っている品物も一緒に買おうとすると、「あっ、それはまた別のお店の方がいいですから」
とか何とか言うのだ。その手のガイドの徹底ぶりには呆れたり、感心したりの両方だ。
(注)普通コミッションはガイド別に封筒に入れ、ランドオペレーターの事務所に届けるのだが、契約店以外の店とガイドが個人的に話をつけてコミッションをもらう場合は、ガイドが後日店まで受け取りに来ることを指す。
さて、土産物の値段であるが、旅行会社と契約している店の値段はそうでない店の値段と比べて、やはり少し高めである。店側はガイドやランドオペレーターにコミッションを取られるのだから仕方がない。利益を減らさない為にはその分をお客に負担してもらうしかないではないか!
という図式である。
また、旅行会社や添乗員から配られるパンフレットなどの「土産物宅配サービス」も盛んであるが、これは更に割高である。私は問屋への支払いの仕事もしていたので、土産物の仕入れ値と平均市場価格は一応分かっているつもりだが、宅配サービスの商品の値段は現地店頭価格の2〜3倍くらいはする。便利な点は否めないが、宅配サービスを熱心に薦める添乗員
やガイド
がいるのは、これもコミッション制度に関係しているからだ。
以上、ガイドへの悪口のように聞こえたかもしれないが、私情を交えずに全て事実を書いたまでである。また、ガイドの全てがコミッション第1の人ではないと思う。 特にワーキングホリデーで1年だけ滞在している即席ガイドなどは殆ど例外だ。コミッションにこだわるのは、長年ガイドをしているベテランの人が多い。 やはり、生活が関係してくるからだろうか? コミッション制度については納得出来ない点も多いが、これが旅行業界の仕組みなのだから仕方がない。「お世話にもなったから、この人の言うお店で買い物をしましょう」と思うのも良いし、かさばったり重いお土産を持って帰るのが
嫌な人は パンフレットの宅配サービスを利用すればいい。勿論、「私は自分の好きなお店で、そして安い所で買うよ」
というのもアリだ。
2002年3月21日 作成
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