カナダでUSビザを取る


2003年8月21日、バンクーバーのアメリカ領事館にてB1/B2ビザを取得した際のその流れをまとめてみました。カナダでUSビザを取得したいという日本にお住まいの方もいるようですが、実際のところ、USビザの取得は居住国での申請が薦められています。日本居住者がカナダですんなりとビザを取得できるのかどうか?私には分かりません。ここに書かれている内容は、あくまでも1つの情報として参考程度にして下さい。

1・ビザ取得の理由

まずはじめに、日本のパスポート所持者にはVisa Waiver Program(ビザ免除プログラム)適用され、90日以内の観光または商用目的の滞在にはビザを必要としません。それなのに今回私がビザを取得したのは、私のパスポートが機械読み取り式旅券ではないからです。1997年7月、バンクーバー日本領事館にて発行された私のパスポートには THIS JAPANESE PASSPORT IS NOT MACHINE READABLEと書かれているのです。

アメリカがイラク攻撃を始めた頃でしたが、アメリカ大使館にアメリカ入国についてメールで質問をしました。返信メールの最後に「As of October 01, 2003, the passport presented at U.S. port of entry must be machine-readable passport.」という文章がありました。それでバンクーバーの日本領事館にこの件について問い合わせてみたところ、以下のような返答がありました。

  1. 2001年10月に米国で「テロ対策包括法」と一般に訳されておりま法律が採択されました。この中に、2003年10月1日以降は、米国が査証免除プログラムを実行している国(日本はこれに属します)の国民で、その国発行の旅券を有していても、その旅券が機械読み取り式でないときは、米国に90日以内の滞在予定で入国しよとするときであっても、査証を必要とするとの規定があります。
  2. この米国の措置に対する日本外務省の対応は、現在東京で検討しております。検討結果が判明しましたら、お知らせできると思います。まずは現状ご説明まで。

けっきょく、私はUSビザを取得するか、機械読み取り式のパスポートを取り直すかの選択をしなければならなくなったわけです。USビザの申請料金100USドル (カナダドルにして135ドル程)に対し、日本の10年パスポートは192.30カナダドルかかります。現在のパスポートがあと4年も期間が残っていることもあり、私はUSビザを申請することにしました。B1/B2ビザを申請するのはこれが3回目となります。

注:後日、アメリカ政府は2003年10月1日という期限を2004年10月26日まで延期しました。つまり、私はあと1年は取る必要のなかったビザを取得する羽目になったわけです。

2・面接の予約

先回、1995年にやはりバンクーバーにてUSビザを取得した際は面接などありませんでしたが、現在は面接が必須となっています。まず、面接の予約をオンラインまたは電話で入れます。予約手数料はオンライン予約がクレジットカード払いで10カナダドル、電話は1分に付き2ドルの通話料です。詳しくはAmerican Citizen Information Services をお読みください。

私の場合、7月27日にオンラインで予約を取りました。が、この時点で最も早い面接可能日は8月25日の9時半と10時に各1人づつという状態でした。つまり、約1ヶ月先までは空きがないということです。取りあえず8月25日を予約しましたが、電話だともっと空きがあるという情報があったので、7月30日、今度は電話で面接日の変更をお願いしました。その結果、8月21日が取れました。4日しか違いませんが、25日は仕事があったので変えてもらえて良かったです。ただ、この時の通話料の請求書は26ドル(高い!)でした。13分も話したかなぁ?

面接予約を入れると1週間ほどで確認書(Letter)が送られてきます。6ページにわたるレターですが、最初のページに面接の日付、時刻、場所、申請者の名前、パスポート番号やリファレンス・ナンバーがあり、以下のページは注意事項などでウェブサイトに書かれているものと同じでした。ビザの申請書(Application)も同封されていました。また、必要な申請書はダウンロードすることもできます。

3・必要資料の準備

この必要資料とは申請書や写真はもちろんですが、Proof of income/Tiesなるものが要求されます。電話のオペレーターはStrong Tiesという言葉を使っていましたが、つまり、アメリカ以外の国に生活の基盤(仕事や住居など)があり、アメリカでは不法滞在する意思も働く意思もないということを証明する書類です。私は以下のものを用意しました。

  • 働いている会社からの雇用証明レター
  • 過去数年分の給料明細書
  • 過去数年分のIncome Tax(所得税)支払いの証明書
  • 過去数年分のProperty Tax(財産税、家のこと)支払いの証明書
  • IMM-1000(カナダ政府発行のイミグレーション・ペーパー)

学生の場合は授業料の支払い証明を含む学校からのレター、非就労者の場合は保護者など経済的な備えをしてくれている人の雇用証明などが要るそうです。

4・面接当日の流れ

当日、私は面接時間ぴったし(10時)にアメリカ領事館に行きました。大使館から送られてきたレターには、「You will NOT be admitted earlier than your appointment time. Please arrive on time」と書かれていたからです。

まず、領事館1階の入り口にて警備員に面接日時が記されたレターを出します。警備員はスケジュール表にある名前をチェックした後、現金で100USドルを持っているかどうか確認します。100ドルはビザ申請料ですが、お金を忘れる人もいるのか?実際に100ドル出して見せるように言われました。それにしても、申請代は高いですね。先回ビザを取った時(1995年)に幾らだったのか覚えていませんが、1999年の段階では45USドルでしたから・・・。

階段で2階に上がった後、通路にて空港と同じようなセキュリティーのチェックを受けます。持ち物はX線検査機に通すだけでなく警備員が実際にバッグの中を見て検査、全員、金属探知機のゲートをくぐらなければなりません。男性の殆ど(中には女性も)はベルトを外させられてましたし、靴を脱がさせられている人もいました。私は時計も指輪も着けたままで大丈夫でしたが、面倒 だし人前でベルトを外すのもかっこ良くないので、できるだけ金具の少ないものを身に着けて行くことをお薦めします。
 

郵送されてきたレターには、「食べ物の他、携帯電話、ページャー、カメラ、録音装置、テープレコーダーやCDプレーヤーなどの電気製品を持ってこないように」書かれていましたが、携帯電話を身に着けている人は何人か見かけました。私は車の中に置いて来たのに、電源を入れなければいい?らしいです。

次に会計に行きます。ビザ申請料は先払いなんです。窓口で100ドル、パスポート、申請書を出すとPAIDのスタンプが申請書に押され、100ドルのレシートと番号が書かれた紙切れがパスポートの表紙にセロテープで貼られます。ここまでで20分かかりました。

番号が書かれた紙切れとは面接の順番を示すものです。待合室には電光掲示板が3つあり、そこに自分の番号が表示されると面接のため上の方の階に移動するのですが、私が会計を終えた時点で掲示板の番号はB42でした。私の番号はB93です。まだあと51番もある!会計の人にどの位待つのか尋ねると、「1時間くらい」と言われました。

ここで待合室について説明します。待合室は空港のような感じでした。椅子が100人分くらいあり、その80%は埋まっていました。壁にはアメリカを象徴するような写真(グランドキャニオン、ナイアガラの滝、アポロの宇宙飛行士など)が飾られています。3分間写真の機械(4枚、4カナダドル)、飲み物(ボトル入りの水)の自動販売機(1.50カナダドル)があります。読み物は無料のコミュニティー新聞(West End)が数部あるだけ。待合室は禁煙です。

トイレは待合室を出て通路脇にあります。出るのは簡単ですが、待合室に戻るのにもう1度セキュリティー・チェックを受けなければなりません。喫煙のためなどに外に出て帰ってくる際も同じです。

申請に来ている人の人種は様々でした。フィージーの鮮やかな水色のパスポート、中国は深緑でいかにも共産国という感じ、韓国は紺・・・とか見ていて最初のうちは面白かったです。が・・・、

待ち時間が長いのには本当にうんざりしました。実際、私の順番が来たのは12時20分、会計を終えてから2時間ちょうどです。私はHP用のメモを取っていたので暇つぶしにはなりましたが、何か読みものを持参することをお薦めします。殆どの人は本など持って来ておらず、ただひたすら待つのみ・・・皆ため息などついていました。また、真夏の戸外は暑くても待合室は冷房が効きすぎの上、じっと座っているので寒いです。長袖のカーデガン等も必要です。

下の表は、私が順番を待っている間に電光掲示板に表示された呼び出し番号とその時間を記したものです
(こういう事をチェックするほど暇でした)

 

時間 呼び出し番号 時間 呼び出し番号 時間 呼び出し番号 時間 呼び出し番号
10:20 B42 11:07 B62、63 11:25 B72 11:50 B81
10:30 B52、B54 11:13 B64、65、66 11:30 B73、74 11:52 B82
10:50 B55、56、57 11:14 B67 11:35 B75、76、77 12:00 B83
11:00 B58、59、60 11:15 B68 11:45 B78 12:10 B84、85、86
11:05 B61 11:20 B69、70、71 11:46 B79、80 12:12 B87

この表で見ると、10時20分から12時12分の2時間弱の間に合計36の番号の呼び出しがあったことが分かります。私が10時20分に待合室に入った段階では待合室は混んでいました。1つの番号が家族数人のものだったりするのと、9時や9時半の面接の人と10時の面接の人が重なっていたからだと思います。10時半になるとセキュリティーと会計には列が出来、10時半の面接の人が来たんだな・・・と分かりました。11時の面接はないのか?10時半に人が入ってきた後はそれ以上増えることはなく、逆に呼び出された人がいなくなるので待合室はだんだんと空いてきました。実際、11時以降は呼び出し番号の表示間隔も短くなってます。

これがいつものパターンだとすると、面接は最終の回(おそらく10時半)を予約して10時40分頃少し遅めに領事館に入った方が時間が節約できるんじゃないか?と思いました。早めに行ったところで前の(または前々の)回の人が順番待ちしているのでどうせ待たされます。遅い時間の方が進み具合が早い、つまり、待ち時間が少なくてすむと思うのです。また、面接が早い時間に終わってもパスポートの返却(ビザ発給)は3時〜3時30分の間に限られているので、その分早くビザがもらえるわけでもありません。

さて、12時20分、88〜98番は上の階に行くように言われました。電光掲示板が故障したのか?それとも残りの人数も少なくなってきたからなのか?電光掲示板には表示されず、係り員が直接呼びに来ました。上の階(20階の面接フロア)にはエレベーターで昇ります。エレベーターは一般用ではないので乗る際に呼び出し番号を確認され、係り員の誘導の元、全員揃って移動します。

20階に着くとセキュリティー・チェックがありました。下の階と同じ持ち物のX線検査と金属探知機です。ここまで来ても靴を脱がさせられている人がいるのは何となく笑えます。なお、ここでパスポートと申請書も提出します。

奥に進んでいくと面接窓口が4つあります。窓口と窓口の間は壁で区切られてはいますが、通路からは全体が見通せ、鉄道の切符売り場って感じがしないでもありませんでした。面接ってこんなオープンな場所でするのですね!カナダの移民面接をした時のように個室に通されるのかと思っていました。

自分の番号が呼ばれるまでの間、窓口の前に並べられている椅子に座って待ちます。すぐ目の前なので面接中の人が話している内容が聞き取れてしまいます。で、面接はすぐに済む人と長くかかる人がいます。ビザがもらえない人もいました。例えば、コロンビア大学(NY市)に9月から通うという香港からの男性は何が問題だったのか知りませんが、「学生ビザはあげられないけど、取り合えずツーリストビザを出します」と申請が却下されていました。また、5才位の男の子を連れた中国人女性は子供のパスポートが1月に切れるという理由で、「パスポートを取り直してから来るように」と言われていました。書類の不備の問題ですね。でも、こういうケースでは改めて面接の予約はしなくていいそうです。

15分ほど待って私の順番がきました。審査官は30過ぎくらいの男性、普通のシャツにネクタイも着けていないし、想像していた堅苦しい雰囲気の審査官とは全然違いました。審査官が初めに発した言葉は「ハロー」。そして、すぐ質問をしてきました。「移民なのか?」、「どこで働いているか?」、「夫はどこで働いているか?」、「何故アメリカに行くのか?」、「アメリカに行ったことはあるか?」、「何回行ったか?」の6つです。夫の仕事が何かという質問以外は全て申請用紙に書いてあることを確認している・・・という感じでした。形式的に聞いているのだと思います。「何回行ったか?」なんていう質問は、国境近くに住んでいて今まで何10回も車で行ったり来たりしてきた私には正確に答えられない質問ですから、マニュアル通りに聞いているのでしょう。

結果的、私の面接は1分程度で終わりました。用意したProof of income/Tiesの書類は出番がなく、私が「書類は見ないんですか?」と聞くと、審査官は「I trust you」とひと言。なんだか拍子抜けしました。1ヶ月近くも前に予約を取って予約料も払い、本棚や引き出しを引っかき回してProofの書類をかき集め、申請料100ドルも払ったし、3時間(待合室での2時間待ち+セキュリティー・チェックや会計での時間、面接フロアに移動してからの時間など、領事館に入ってから出てくるまで3時間でした)かかった最後はこんなにあっけないのか!脱力しました。でも、ビザが取れたのでこんなこと言っていられるんでしょうが、あれだけ待ってビザが出なかったら・・・?どうしよう。

さて、「3時にパスポートを取りに来てください」と言われ引換証をもらいました。暫く時間をつぶしてから3時過ぎに領事館に戻ると、領事館の入り口には長い列ができていました。ん、何なんだ?列に並んでいる人の中には見覚えのある顔があります。数時間前に同じ待合室にいた人達です。そうか!皆パスポートを取りに来たんですね。領事館から出てくる人達はパスポートを開いてうれしそうにしています。と言うことは、殆どの人はビザがもらえたみたいです。良かった、良かった。

朝と同じように入り口では簡単なチェックがありましたが、パスポートの受け渡しそのものは手際がよく、すぐに終わりました。ビザはステッカー式で、ビザそのものに私の個人情報が記載されていました。以前はスタンプ式の簡単なものだったのですが、いつの間にか変わったんですね。ほぼ1日がビザのためにつぶれてしまいましたが、なんとか無事に済んでやれやれです。

2004年01月31日 作成


[ホーム][トップ]

SEO [PR] カード比較  冷え対策 温泉宿 動画無料レンタルサーバー SEO