上記がI-94返納に対する私の考え方でした。が、最近、こんな事があったので考えが少し慎重になりました。 が、車を停めてイミグレーションの建物に歩き始めたところ、パーキングにいた係官に呼び止められました。何の目的でイミグレーションに行くのかを聞くのです。I-94の欄にチェックの入ったオレンジの紙を見せるとOKと言われましたが、こんなふうにパーキングで確認されるのは10年来初めてです。ちなみに、今まではイミグレーションのカウンターで没収されていたオレンジ色の紙ですが、今回はI-94発行後も手元に置いておかれ、車に戻ったところでパーキングにいる係員に回収されました。イミグレーションに行く人と出てくる人のチェックをしているという感じでした。 さて、イミグレーションで私のパスポートを見ながら「どこに住んでいるか?」、「移民なのか?」など型通りの質問をした後、審査官は「このI-94Wは10月で期限切れになっているのに、何で返納していないんだ!」と言ってきました。これは今まで1度も聞かれた事のない意外な指摘です。 下記は審査官が私に言った主な内容です。
これに対して私は以下の点を説明しました。
この審査官の言っていることはもちろん正しいです。が、感じは悪かったです。数メートル離れた場所から私を呼ぶ時も名前で呼ばず、ミスとかミセスとかいう言葉も使わず「Woman!」という呼び方をして、もしかしたら日本人(または有色人種)嫌いの人種差別者じゃないか…と私は思いました。 当たった審査官がたまたま厳しかっただけなのか?それとも最近取り締まりが強化されたのかは分かりませんが、面倒なことになるのを避けるため、アメリカ出国の際には航空会社のチェックイン係員がI-94の半券を回収するのを必ず確認してください。アメリカもカナダも日本のような出国審査がないので(出国スタンプもなし)、チェックイン・カウンターが事実上の出国手続きをする場所となります。 陸路でアメリカ入国または出国する場合、例えば、日本→カナダ→アメリカ→カナダ→日本というルートで考えると、I-94の有効期間内(I-94Wは90日、I-94は6ヶ月)にアメリカに再入国する予定がある人以外は未返納になるのを避けるため、I-94の有効期間が残っていてもカナダに戻る際のカナダ入国ゲート(またはカナダのイミグレーション)で返却してしまった方がいいかもしれません。 ところで、この日は復路のカナダ入国ゲートにて「このI-94はまだ使いますか?」と質問されました。実はこれも初めて聞かれた質問でした。と言うのは、普通カナダのナンバープレートが付いた車(つまり、カナダ人だと疑ってない)がカナダに入国する際は、「幾らの買い物をしたか?」、「お酒、タバコを買ったか?」、「何時間アメリカに滞在したか?」と言った税関関係の質問ばかりで、一応国籍も聞きはするものの「カナダ人(夫)と移民の日本人(私)です」と口頭で答えるだけでOK、パスポートやIDさえもチェックしないのが原状だったのです。これは同時多発テロ後でもそうでした。 そういう今までの状況を考えると、初めてパスポート提示を求められ I-94を返納するかどうか聞かれたのは、アメリカのI-94返納に関する取り締まりが厳しくなったからかもしれません。「おい!陸続きなんだからカナダ側もちゃんとやってくれないと困るじゃないか!」とアメリカからの要請があったとは充分に考えられます。そうだとすると、あのちょっと失礼なアメリカ入国審査官がI-94の返納についてうるさく言ったのも政府の方針が厳しくなったから…、で、カナダもI-94の回収(返納)を徹底するようになった…と考えることができるのではないでしょうか? 最後に、I-94またはI-94Wを返納し忘れた時の対処の仕方について、ページの冒頭、緑色枠内に書いた私の考えを訂正します。 返納し忘れたI-94・I-94Wは釈明のレターと米国出国の証明を添えて、下記の宛先に郵送しなければなりません。 ACS - USCIS, SBU, 詳しくは下記の在日アメリカ大使館のウェブサイトを参考にされて下さい。 http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-i94.html 2003年12月23日 作成 |
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