ホーエンシュヴァンガウ城


2003年5月25日(日)・前半
 

1・チケットセンター

この日は朝が早い。まず7時10分、ノイシュヴァンシュタイン城とホーエンシュヴァンガウ城の入場券を買うためチケットセンターに行く。チケットセンターはまだ開いてなかったのでベンチに座って待っていると、向こうから きちんとネクタイをしめた50歳くらいの東洋人男性がやって来た。手には書類のような物を持っていて、「なんだか日本のサラリーマンみたい」と思っていたら、「おはようございます」 と日本語で挨拶をされた。 そうか、日本のツアーの添乗員なんだな・・・とひとりで納得する。

ドイツに来て6日目だが、日本人には殆ど出会っていない。ヴュルツブルクではホテルで見かけただけ、ローテンブルクは日本人だらけかと思っていたが、実際に見かけたのはヨーロッパバスが着いた時間帯にバスの方から歩いてきた2人連れを3組くらい 。 ネルトリンゲンでは全く見なかったが、ダニエル塔の上に記念の記帳ノートがあって、そこにはここ数日の間に記帳された日本人の名前が幾つかあった。日本人も来てはいるようだが何故か殆ど会わないのだ。日頃、私は日本人と話すことがないので、日本人に会えたらいいなぁ・・・と期待していたが、なかなか機会に恵まれない。 この添乗員さんもやっと開き始めたチケットセンターの中に消えてしまった。

7時半、チケットセンターが開いた。両方の城が見れるKing's Ticketを買いたい旨を告げると、「いちばん最初の8時50分でもいいか?」と聞かれたので、それにしてもらった。ホーエンシュヴァンガウ城8:50、ノイシュヴァンシュタイン城10:50である。 チケットの値段はメモがないので分からないが、オンライン予約ではKing's Ticketは大人3.20ユーロとなっている。

2・ホーエンシュヴァンガウ城ガイドツアー

ホテルミュラーの先で右に入り、坂道を5分ほど登った丘の上にホーエンシュヴァンガウ城はある。
城内の見学はガイドツアーのみだが、入場券にツアー番号が印刷されていてるので、自分の番号が電光掲示板に表示されたらゲートに入場券を入れて中に入る・・・というものだった。 チケットは電車の改札口のように反対側から出てこないので、挿入口に入れたらすぐに抜き取らなければならない。

写真に写っている白いポールは見かけがラグビーのゴールに似ているが、これは日よけである。日が差してくると、上の部分に巻かれているシェードを出して日陰を作るらしい。と言うことは、夏場はここに入場待ちの行列でも出来るのだろうか?

ツアー開始時間までは少し時間がある。ここにはギフトショップもあるが、今はまだ開いていないので、城の外をブラブラする。と、ノイシュヴァンシュタイン城が見えた。
「地球の歩き方」ばかり引き合いに出して申し訳ないが、それには 「ルートヴィヒ2世がノイシュヴァンシュタイン城の建築中はこの城から進行状況を見ていた」と書かれている。彼もこんな角度で城を眺めていたのかぁ・・・と思う。

さて、ガイドツアーの時間になった。全部で12人。入場ゲートを抜け、階段を上がると城の入り口がある。中のホールで待つこと数分、ガイドが登場した。何となく神経質そうな感じがする小柄の中年男性だ。このツアーは英語であるが、ハールブルク城で説明してくれたガイドの英語が多少たどたどしかったのと対照的に、彼が話す英語はヨーロッパ人特有のアクセントもなく 、話し慣れている英語だった。まぁ、毎日やっているのだったら当たり前かもしれない。

入り口ホールから階段を上ると2階のドアに突き当たる。見学はこのドアの向こう側の部屋から始まる。 最初の部屋はビリヤードの間。中央にビリヤード台がで〜んと置かれているが、どちらかと言うと殺風景で簡素な部屋だった。

ビリヤードの間の 左隣には白鳥騎士の間があるが、そことはガラス扉で仕切られている。 この部屋の天井は淡いブルー、金箔の星が散りばめられていていた。 ここには他の部屋とは違い暖炉もあった。部屋の真ん中のテーブルの上には結婚祝いやら誕生日祝いの贈り物(置物)が3つ 飾られている。  これから先、幾つもの城を見学することになるのだが、どこの城でもこの手の置物や時計があって 、「これは○○からの贈り物です」と説明された。王侯貴族の生活には贈り物やら貢物が年がら年中 あるらしい・・・。

白鳥騎士の間の左奥のドアから次の部屋、王妃のドレッシングルームに入る。 天井も壁も白、どちらかと言うと簡素な部屋だ。室内には机、鏡台、引き出しや寝椅子置かれていた。

左隣の部屋は室内には入れない。ドレッシングルーム側から見るだけ。ここは王妃マリーの寝室なのだが派手な部屋だ。天井と壁は濃いブルー、2本の人工大理石の柱は濃い緑、金や赤の内装はトルコ風である。 鏡台の後には隠し扉があった。
※ 城内は撮影禁止のため、右の写真は写真集からのコピーである。

この次に見学した部屋を私は全然覚えていない。ホーエンシュヴァンガウ城の写真集のよるとシュヴァンガウ歴史の間とあるが、私の 取ったメモには緑色の寝椅子がある事、やはり緑色のストーブがある事、床はマウンテン・クラシック・チェリー材である事などが書かれている。 メモと写真集の見取り図からすると、城外観写真(2つ上の写真)1に当たるはずだ。

続いての部屋も記憶にないが、写真集によると王妃の書斎らしい(城外観写真の2番)。メモには 「全体の壁の色が黄色、ガラスのケースに入った黄金(おそらくメッキ)の置物がテーブルの上に置いてある」 となっている。

この階最後の部屋は王妃チェンバー・レセプションである(城外観写真の3。この部屋の壁は全体的にピンク色。 室内の隅にはブルーのストーブが置かれているが、それは 冷蔵庫くらいの大きさの箱型をしており、陶器で出来ている。ストーブの後ろの部分は壁に直結していて、前面には中を覗く窓も燃料を入れる扉もない。 では 、どこから薪とかを入れるんだろう?煙突はないのか?これはヴュルツブルクのレジデンツで同じようなストーブを見て以来、私も疑問に思っていた点なのであるが、ここで参加者の1人がガイドに質問してくれた。で、ガイドが言うには、点火窓も煙突も見かけの悪い物は全て壁の裏側にあるんだそうだ。なるほどねぇ・・・。 ちなみに 、この部屋のストーブは大きかったが、王の寝室のは小型だった。サイズも形もいろいろあるらしい。

この部屋の右側のドアから出ると、最初に見学したビリヤードの部屋に戻ってくる。つまり、ぐるっと1周して来たらしい。

カーペットが敷いてある木造の螺旋階段を上り3階に移動する。 最初の部屋はバンケットルームである。この部屋は横に細長い形や窓の位置から言って、2階のビリヤードの部屋と白鳥騎士の間、ふたつの部屋の真上にあると思われる。 天井は薄いピンク色で銀色の星が散りばめられている。 部屋の中央には宴会用の長いテーブル、壁際には椅子が並んでいた。

バンケットルーム左奥のドアを抜けると王のドレッシングルームがある。 多分、2階の王妃のドレッシングルームの真上に当たるんだろう。薄いブルーの調の部屋そのものは特に特徴も無い。が、この奥にある寝室は非常に個性的だ。

部屋の色調は濃いブルーで、天井と壁全体に天使や神話?の絵が描かれている。天井には面白い仕掛けがあった。 月に見立てた小さな丸い穴があって、そこには丸い蓋が付いている。穴の中は電気が点いているのだが、 カバー(蓋)の開け具合により満月になったり三日月になったりするのである。また、この部屋には隠し扉が2つある。ガイドの「どうして2つあるのか?」の問いかけに対し、「1つは王妃の部屋へ、もう1つは愛妾の部屋へ繋がっているんだろう」と言った見学者がいたのがおかしかった。 実のところは1つは下の王妃の部屋へ、もう1つは王の化粧室 へとつながっているんだそうだ。それにしても、王も王妃の寝室も共に派手な内装で、こんなところでぐっすり眠れるか?といった印象をもった。※ 城内は撮影禁止のため、左の写真は写真集からのコピーである。

この後バンケットルームに戻り、別のドアから反対側の部屋に入る(城外観写真の4。 この部屋には変な物が置いてあった。干からびたパンである。 1891年に焼かれたパンのオリジナルで、割れてはいるが現在でも丸い原型をとどめている。

パンの部屋を通り抜けて次の部屋は客用の寝室(Guest Room of the King)である。ここにあるベッドはフレームのみオリジナルだそうだ。小ぶりながらきれいな赤いランプが下がっていた(城外観写真の5

客室の向こう側は王の書斎だ(城外観写真の6。この部屋はけっこう私好みだった。 天井が薄いピンク色で壁は薄くも濃くもない水色をしている。 隣の客用寝室もそうだが、窓からはアルプ湖が見渡せる。部屋の中央に置かれているテーブルの上には誰かからの贈り物の大きな宝石箱があり、壁にはウエディングギフトだと言う 直径1メートルの盾が掛けられていた。

バンケットルームに戻ってきてツアーは終了となったが、ここでおそらく見学者全員 がガイドにチップを払った。説明してくれたガイドに小額のチップを渡すのは珍しい事ではないが、今までの旅行経験から言って”全員が全員渡す”というのはあまり無いと思う。今回、全員がチップを渡したのには理由がある。2階の部屋を見学中、説明に交えてそれとなく「私達はチップを受け取りますから・・・」とガイドは言ったのだった。 その言い方は嫌な感じではなかったし、ニコリともせず淡々とした話し方だったが説明は非常に興味深かった。 だから皆、満足してチップを渡したんだと思う。

見学の後、入場ゲート後方にあるトイレに行ったが、きれいなトイレで洗面所はお湯も出た。と言うのは、ドイツでは水(バンクーバーの水道と同じで冷たい)しか出ない公共トイレが多かったのだ。

注意:このページで用いた各部屋の名称は、ホーエンシュヴァンガウ城で購入した写真集(英語版)にあったもの、ガイドが使っていた言葉のいずれかをそのまま、または私が勝手に日本語訳したものである。


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